2018年05月14日

No.082 Volkl DNX V1 MP



以前No.079でBECKER11 Midを書いた際、文章の最後に、「次回は、外見はいいのに、中身が全然伴わないラケットを紹介したいと思います。」と締めました。


そう、今回はまるで私のようなラケットを紹介します。
それがこちら!

DNX V1.jpg


Volkl DNX V1 MPです。
どうですか?外見はカッコ良いですね。まるで夜中の26時頃に「驚安の殿堂 ドン・キホーテ」にたむろする、「黒地に金のライン・文字のアディダスジャージを着ている金髪の輩(やから)」のようなカッコ良さですね。


このラケットとの出会いは、もう15年くらい前でしょうか。当時私はラケット探しの旅という長い長い航海に出ていました。その中で一つの結論として、No.013で紹介したCatapult V1 MPにたどり着いたのです。これが本当にいいラケットでした。しかし私がこのラケットにたどり着いた頃には、もう販売が終了していて新品を手に入れるのがなかなか難しい状況でした。


そんな中、そのCatapultシリーズの後継として世に出てきたのがDNXシリーズでした。

「DNXは空洞のカーボンチューブよるスパイダーネット状のマイクロストラクチャーで構成されて、このカーボンチューブはフォーミングチューブを原型として渦巻状に形成されています。DNXはカーボンファイバーに比べ25倍の強度を持ちチューブ状のDNXはあらゆる方向に耐久力が増します。
DNXはフレームの両サイドとグリップの上部の3箇所に配合され適度な硬さと面の安定性とパワーを与えること可能にしてラケットに必要な適度な硬さとフレキシビリテイを残して究極の打感を可能にしました。」

以上が、当時のVolklによるDNXの説明です。これを読んでとても嫌な感じがしました。Volklの方向性がCatapultシリーズから180度方向転換してないか?と思えたのです。


とはいえ、いくら何でも大好評だったCatapultシリーズを180度変えてしまうことはないだろう。だってDNX4にはカタパルトを搭載しているし…とかなり楽観的な見方をしていました。この楽観的な気持ちからVolkl DNX V1 MPを通販で、それも一番の最安値だった18,800円で2本仕入れました。


では、スペックです。
フレーム重量285g
フェイス面積 102平方インチ
フレーム厚 28/22/25mm
ストリングパターン 16×19
数値的には、Catapult V1 MPを踏襲しているので、購入後大きな心配はしていませんでした。外見も高級感があり、ツヤ有り塗装でベタベタすることは無く、永く付き合えそうな感じでした。すぐに友人宅に届け、ガットを張ってもらいました。翌日ラケットを引き取り、手でパンパンとフェイスを軽く叩きました。
少しだけ嫌な予感が…。


早速その週末に打ちました。
結論というか初打ちの感想です。友人からの手出しの1本打ちでフォアハンドを打ち込んだ時まず私の口から出た言葉は、「太陽にほえろ!」のジーパンの殉職シーンと同じでした。





皆さんお分かりですね?「なんじゃあ、こりゃあぁぁぁ」です。
打った時の打感が、「カキ〜ン」とか「コキ〜ン」という超金属感!振動止めを付けてなかったか?と再度フェイスを確認したほどでした。反面飛びは良かったですが、それにしてもCatapultシリーズとは真逆の味付けで4球ぐらい打ってラケットバッグの中に封印してしまいました。


その日は友人とシングルスをしました、1セットマッチです。ゲーム中使用していたラケットはVolklのCatapult10でした。当時のメインラケットです。5-2でリードしていました。高校野球の監督の心境で、「これだけのリードをしているのだから補欠を出して、甲子園での思い出にしてやろう」的な考えから、ラケットバッグのDNX V1を出場させたのです。


するとどうでしょう!結果は6-7で逆転負けです。


Catapult V1を初めて使用した時とは真逆の結果になったのです。「弘法筆を選ばず」と言いますが、私は弘法ではないことを再確認しました。とにかくあらゆるショットが入らなくなりました。いや1本超チャンスボールをしくじったところから一気にメンタルが崩壊したという方が正しいのかもしれません。Catapultシリーズは、確かに一瞬面がボールをくわえこんでくれるような感触があり、ちょっと大袈裟ですがその一瞬でコース修正ができるような感覚があります。でもDNX V1は、弾きが良くその感触が全くないのです。Catapultシリーズにあった安心感が感じられないところからの不安感のようなものが一気に爆発したような感じでした。


「テニスはメンタルのスポーツだ」とも言われますが、本当にその通りだと実感しました。このラケットを使用するまでは、「テニスは0-40からスタートだ!」なんて豪語していましたが、人生初のダブルフォルト3本連続を経験し、バックハンドのドライブを打てばバックネットを直撃し、気持ちよく決められたのはチャンスボールのフォアのハイボレーだけ…という体たらくでした。


このラケットのおかげで、今でも終わらない長い長いラケット探しの旅が再開されたのでした。因みに私のラケット歴の中で、最も手元に置いていなかった期間が短いラケットNo.1でした。
そう!その日その場で友人が2本とも購入してくれたのです。こいつは頭がおかしいんじゃないのか?とも思いましたが、実は上記のシングルスで大逆転負けを喰らったときに友人の手に握られていたのが、私のDNX V1だったのです!


私は、このラケットを使用して急に調子を崩し、6-5になった時にはエースのCatapult10に持ち替えました。それを見た友人が、「じゃあ俺もラケット替えるから、それ貸して」と言って私のDNX V1を持って行ったのです。友人は当時、BabolatのPure Driveにポリガットを張ってるような人間でしたので、DNX V1がピッタリフィットしたんでしょうね。おまけにゲーム終盤で肩にも疲れが出ていたので、「軽い!軽い!」といってブンブン振り回してくれました。私は逆に重いCatapult10に持ち替えたのも負けた原因としてあったのかもしれません。



最後は、ボディへのフラットサーブが返せずタイブレークも3-7で落としました。


私とは真逆で、硬く弾きの良いラケットをお探しの方には、なかなか良いラケットなのかもしれません。一度お試しを。
posted by はぶさん at 15:00| Comment(0) | Volkl | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月02日

No.022 Power Bridge9(Volkl)



前回のOrganix8 315が非常に打ち易いこともあり、このままでは自分が成長しないのでは?という危機感からもう少し、シビアなラケットを使ってみようということにしました。私の、安定を求めない冒険心と飽くなき向上心の賜物とはいえ、福沢諭吉が何人も行方不明になっております。


かつてはCatapult10(現在のメインor NO.2)、DNX10 mid、Tour10 mid V-Engineなどの10シリーズも使用してきましたが、さすがに現在は93平方インチのフェイスや18×20のストリングパターン、320g以上の重さのラケットには触手が伸びませんねぇ。


以前はラケットを選ぶ際、まずmidサイズから検討したものですが、今ではすっかり丸くなってしまいました。以前は怖い物見たさから、無謀な選択をすることも多かったです。地雷を踏まずにゴールすることを目標に安い風俗店へ通うこともありましたが、それが今ではサボテン栽培が趣味になっていたりします。しかし「いつでも一晩三軒梯子してやるぞ」というトゲトゲしさはサボテンとともに育んでおります。


ということで、狙いは9シリーズです。実は今まで9シリーズは一度も使用したことが無いんです(それでフォルクラーかと言われそうですが…)。現状ではOrganix9が候補となるのでしょうが、まだ発売されたばかりで値段が落ちてないんです。黒基調で落ち着いた感じのカラーリングやスペックには興味があって好印象なんですがね…。ということでただ今値崩れ中、型落ちのPowerBridge9に白羽の矢を立てました。

Pwerbridge9.JPG


カラーリングは「Ti Radicalじゃん」と言われそうですが、オレンジ色がHEADのものより暗く落ち着いた感じですので、カッコいいとは思いますが、派手さはなく大人のラケットという印象ですね。


インプレです。芯を食ったときの感触はフォルクルらしい柔らかく、ホールド感のある、清々しいものですね。C10 Proに通ずる感触と言ったら分かりやすいでしょうか。ただ芯を外すと、手に残る振動と途端に失速するボールが顕著な素直なラケットというのが第一印象です。
 

振り抜きはOrganix8 315に比べると格段にスムーズです。横振りのストロークもスマッシュ・ボレーといった縦振り系にしても、上記のmidサイズと違和感無く振り切れます。ストロークのスピン性能もスライス性能もいたってナチュラルというか、回転をかけただけ回転がかかるという素直な印象です。逆を言えば、強い個性が無いラケットですが、普通であることが一番の個性ですかね。
 

ドラゴンクエストで例えると、間違いなく「僧侶」でしょうね、「勇者」ではないと思います。「勇者」だとレベルが高くなったときに、とんでもない呪文が使えるようになったりしますが、私がこのラケットでテニスのレベルが大幅に上がっても時速220kmのサーブは打てないですらねぇ。因みに私は初代ドラゴンクエストで、スタート直後の王様の部屋から出られなかった思い出があります(コマンドの「とびら」に気付かず…)。


確かに修行にはいいラケットだと思います。現在の自分の力量が素直に推し量れるラケットだと思います。しかし私の場合、自分探しのためにラケット探しの旅を続けているわけではなく、私の力量を大幅に上げてくれる理想のラケットもしくはテニスが好きで、明るく笑顔が可愛らしくて、ナイスバディの女性を探すための旅ですので、残念ながら趣旨が合わなかった「いいラケット」だったと思います。
posted by はぶさん at 19:51| Comment(0) | Volkl | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

No.021 Organix8 315g(Volkl)



またまた久しぶりの更新です…。 なかなか継続的に・持続的に更新ができなくて申し訳ないのですが、それにも理由があるんですね。


私は以前幼い頃から野球に親しんでおりました。父から「有名な選手はとにかくチャンスに強い」という教えを受けておりましたので、チャンスやピンチといったプレッシャーのかかる場面でどれだけ集中力を発揮できるかを念頭において、私は生活してきました。
小学生時代の夏休みの宿題も始業式の前日に集中力を発揮しましたし、中学・高校時代の定期テストも前日に集中力を爆発させてきました。


という訳で更新がこの時期になってしまったわけです。では現在が何かピンチなのかというと、ただの「金欠」です。理由は最後に分かります。  


さて、今回のラケットですが、赤いボディに黄色い文字。かつてのVolkl Proを思わせるような雰囲気のラケットです。


私もフォルクラーとしてProは使ったことがあります。ネット(コートのネットではありません)等での評判の高さから、新品を購入し、レザーグリップを巻いて、ガードテープを貼るなどして愛情を込めて使用したのですが重くて挫折しました(360g超でした…)。芯を食ったときの打球感はフォルクルらしくて柔らかいというか透き通った打球感で好きだったのですが…。


そのリベンジの気持ちもあり、今回手に入れてしまいました。つい最近、試合に出場した際にボレーミスを連発…、1日に5試合もこなすと340g超のラケットではサーブやスマッシュでラケットを担ぐのが辛くて…。この年になってやっと黄金スペックに手を出す(メインラケットとして使い込むの意味)ことになりました。黄金スペックにこだわるなら、Organix8 300の方が数字的には近いのですが、黄色の文字の鮮やかさと300gでは軽すぎるのでは?という思いから、315gバージョンを選択したわけです。

organix8 315.JPG



まずスペックです。フェイス:100平方インチ、フレーム厚:23mm、バランス:平均315mm、ストリングパターン:16×18、重さが現状(ガット込み)で334gとなっています。赤いラケットはやはりカッコいいですね。おまけに黄色い文字も個性を主張していて好印象です。まるで特捜最前線のオーディションに、ビキニ姿の写真を送付して臨んだ関谷ますみさんのような気合を感じます。正直テニスの試合よりレオニダス柏店へ行きたい気分です。


ただフォルクラーとして情けないのが、赤ベースに黄色い文字といえばTour8 V-Engineなんですが、このラケットを使用したことがありません。これは人生で240番目の汚点ですね。


外見に好印象は持っていますが、気に入らない部分もあります。それはフェイス面の形とシャフト部の間隔の広さです。DNX8やPowerbridge8もそうでしたが、フェイスの1時と11時の部分が膨らんでるんですよね。DNX8やPowerbridge8のあの形がどうにも好きにはなれず、興味は持てませんでした。どうもフォルクルらしい形ではないんですよね。フェイスの形はBabolatのラケットと全く同じなんですよ、奥さん。Catapult8 V-Engineはあんな形ではなかったのに…。でも色が赤くて黄色い文字なら同じデザインでも買ってしまう自分…柔軟性に富んだ思考力の持ち主ってことですね。シャフト部の間隔については、8シリーズは元来広いです。やはりV1シリーズの間隔がバックハンドを構えたときの左手に一番しっくりきます。


さてインプレです。当方300gバージョンは使用したことが無いので、300gバージョンとの比較はできません。代わりにadidasのGTX PRO-Tとの比較をしたいと思います。
 

第一印象はとても楽です。やはりフェイス面が20平方インチも違うと大きいですね、ボレーがとても打ち易いです。特にバックのハイボレーなどは、きちんとコートに返球できるし、それどころか攻撃すらできます。GTX PRO-Tでは、まずスポットに当たりません…。


ストロークもとても打ち易いです。315gといってもトップライトなバランスの味付けですので、PURE DRIVEよりも重さを感じませんし振り抜きも良いです。ストリングパターンからなのか、スピン性能も問題なく、打感も不快な振動はほとんどありません。


しかし振り抜きの良さと打感については、残念ながらadidasのGTX PRO-Tの方が遥かに勝ります。一緒にプレイする初対面の女性に興味を持ってもらうという意味でも、GTX PRO-Tの方が上でしょうね。「え〜、バトミントンのラケットですかぁ?」「そんなに、ちっちゃいラケットがあるんですねぇ」なんて台詞に対し、「フェイス面は小さくてもね、俺の…」なんて切り返しから会話が弾むこともあるでしょうからね。因みにこのやりとりをして、会話が弾んだことはありません…。


それと今回のモデルチェンジ(Power BridgeからOrganixへ)で、嬉しかったことがあります。それはグリップエンドの表記・マークです。今回のOrganixシリーズはグリップエンドがフォルクルのロゴマークになったんです。おかげで試合前のトスでアップ・ダウンが分かりやすくなりました。これが今回の一番の改善点のような気がします。


結論として、とてもいいラケットだと思います。一時期メインラケットに昇格したぐらいですから。でもこのラケットもすでに手元にはありません。それはもっといいラケットを発見してしまったからなんです。おまけにフォルクル卒業にもなってしまったんです。その辺りはまた来年くらいに綴ろうと思います。では、また。
posted by はぶさん at 19:46| Comment(0) | Volkl | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする